2日目 羽幌の夜
キャンプ場にはいかなかった。
温泉から上がって雨雲レーダーを確認した。
雨は夜中まで降るようだ。
雨のキャンプはきつい。
あきらめて宿をさがすことにした。
（今いる温泉のホテルは少し高かった）
自転車に戻ると、ハンドルに白い紙の輪が巻かれていた。
なにか屋号と電話番号が書かれている。
温泉の人がつけてくれたのかな。
せっかくなのでネット検索してみた。
CAFE & INN・吉里吉里
-相部屋/朝食付き
-5000円以下
-コインランドリーあり
電話した。
部屋が空いていたので、お世話になることにした。
おしゃれな宿だった。
中に入るとマスターと数人の宿泊客がいた。
マスターが出てきて、屋根付きの自転車置き場に案内してくれた。
有難い。
自転車を雨にさらさずに済む。
宿泊棟はロッジ風のきれいな三人部屋だった。
残り二人はおそらく母屋にいた誰かだろう。
よかった、あの人たちなら万一殴り合いになっても多分負けない。(だいぶヤバい思考)
荷解きをしたあと、コインランドリーで洗濯しながら明日の予定を考える。
パニアバッグ購入時に考えていたキャンプ場は、羽幌から60kmほど北の手塩町にあった。
60kmは結構中途半端な距離だ。
ヘタすると昼前にはついてしまう。
観光地でもない手塩町でそれはきついと思った。
この際もっと北に行くか。
手塩町は、稚内まで約60kmあるオロロンライン最後の区間の入り口だ。
羽幌からの距離と合わせて約120km。
ブルベ感覚で8時間ちょっと。
予定は決まった。
（つづく）
全５回ぐらいのつもりだったのに全然終わらん…
