4日目
起床。霧。でも雨よりまし。
炊事棟で朝食作り。
献立はアルファ米、豚汁、コーヒー。
自然の中で飲むコーヒーはうまい。
食後は朝風呂。
その後テントを撤収して出発。
知床峠に向かう。
ヒルクライム開始。
道の下の川が美しい。
どっかにヒグマいないかな。
分かっちゃいたけど、めちゃしんどい。
というか眠い。
あまりに眠いので峠の途中で立ち寝した。
「大丈夫ですか?」
通りがかりの車のお姉さんが、心配して声をかけてくれた。
「具合悪かったら送りますので乗ってください」
「大丈夫です。眠いだけですので」
「無理しないでくださいね。これ飲んでください」
お茶もらった。やったー。
寝て会話したら目が覚めた。
先ほどまでの辛さが嘘のように峠を上る。
そして。
知床峠、踏破。
霧だらけ。
雑誌で見た景色は何も見えない。
でも最高の景色。
自分の足で来た。キャンプもした。
生涯忘れない、かけがえのない思い出。
霧を眺めながらお茶を飲む。
この味もきっと忘れないだろう。
休憩終了。
今度はダウンヒル。
路面が濡れているので慎重に下る。
と、青空が見え始めた。
あわてて自転車を止める。
羅臼岳。
見れないと思っていたのでめっちゃ嬉しい。
時間を忘れて眺めた。
走行再開。
坂を下る。太平洋側より直線的な道。
スピードが出そうになるのを必死で堪える。
坂を下り切る手前に大きな施設発見。
知床自然センターだった。
せっかくなので立ち寄ることにした。
「あれ……?」
熊みたいな大男がソフトクリームを食べている。
ライハの兄ちゃんだった。
ここまで遭遇するのはもう運命。
二人で記念撮影してLINEを交換した。
兄ちゃんは次の場所に向かうといってバイクで走って行った。
バイバイ兄ちゃん。またどこかで会おう。
自然センター内を物色。掲示物を読む。
ここからバスで知床五湖やカムイワッカの滝にいけるらしい。
途中までは自転車でも行けるらしいが荒れた坂道だし途中からのバス乗車はできないとのことで、バス移動を選択した。
チケットを購入。
必須の講義を受けたのち、出発。
景色を眺めながら移動……のつもりが瞬殺で寝落ち。
気がつくとカムイワッカの滝の最寄りのバス停に到着していた。
ぬるい足湯みたいだった。
今度は知床五湖へ。
いい景色。晴れていたらもっと綺麗なんだろうな。
じっくり散策したのち自然センターに戻る。
土産コーナーを物色したのち、走行再開。
今日の宿泊地である国設知床野営場へ。
一泊500円ぐらい。(うろ覚え)
ゴミ捨てOK。水洗トイレあり。
本州だったら5000円は取られそうな施設。
北海道のキャンプ場はなぜこうも安いのか。
嬉しいが腑に落ちない。
急いでテント設営する。
理由は風呂屋。
あと1時間で閉まるらしい。
タオルだけ持ってダッシュ。
なんとか湯船にありつけた。
風呂のあとは晩飯。
近くのラーメン屋でがっつり食った。
味噌ラーメンうっま。
店を出ると雨が降ってきた。
急いでテントに戻る。
かるく晩酌をしたのち爆睡。
移動距離30km弱。
充実した1日だった。
(つづく)
トマトの方はまz…面白い味だった