デブとブルベとロングライド

デブが走ったブルベとロングライドの記録

北海道に行ったこと(2022年夏 ツールド道北 オトンルイにさよなら)-5

 

4日目

起床。
支度をして快活クラブを出る。
自転車はちゃんと駐輪場にあった。ホッ。


キャリアとバッグを入念に確認。
問題なし。
よっしゃ出発!

人気のない札幌市内を北に向かって爆走する。
頬をなでる風が涼しい。
北海道だなぁ。

石狩イン。
祖父母の墓がある霊園前を駆け抜ける。

「今年は寄れなくてごめんねー」

霊園に向かって声をかける。
開園時刻まで待つと日没までに街につかない。
申し訳ないと思いつつ、今年は墓参りを諦めた。

しばらく坂を上り、今度は一転ダウンヒル



北海道の中でもお気に入りの場所の一つ。
たまらん。

しばらく走ったのち、道の駅でトイレ休憩。
謎の自販機があったのでパシャ。


想いの茸とは一体。
(重たくなるので買わなかった)

走行再開。

この当たりはトンネルゾーン。
大小様々なトンネルを抜けて走り続ける。



ごきびる峠を通過。
すごい名前だなと通るたびに思う。
初めて北海道に来たときはこの道でタイヤが裂けた。
今回も同じ目に遭わないように注意深く走る。


雄冬を抜けてさらに走り続け、増毛町イン。

小さい町だが観光地。
道の左右は観光客で賑わっている。
あと少しで留萌だが空腹が限界。
飲食店もチラホラあるし昼飯をとることにした。

町を自転車でプラつく。
と、行列ができている海鮮屋を発見。


まだ開店前らしい。
どんな店かわからないが、これだけ並んでるなら有名な店なのだろう。
自分も列に加わった。

10分ほどして開店。

2F席に通されメニューとにらめっこ。
限定の海鮮丼があったので注文。
20分ほどで運ばれて来たのだが……。


でけぇよ。
ホールケーキぐらいあるじゃん。
行列の理由はこれか。

突然始まったフードファイト
仕方ないので食いまくる。
味はうまいが、コメの量が尋常じゃない。
ラグビー部の合宿ぐらいある。

「ぎ、ギブアップ!」

申し訳ないが少し残した。
SDGsェ……。

逃げるように店を出たあとは増毛町を軽く散策。
旧駅舎施設や街並みパシャ。


走行再開。

少し走って留萌イン。
初めて北海道を走った時、留萌の自転車屋で空気入れを借りたっけ。
あの頃は留萌の時点でヘロヘロだったが、今年はあまり疲れていない。
可愛げのない自転車乗りになってしまった。

川を渡って国道239号へ。

左に曲がってオロロンラインをひた走る。
と、突然の眠気襲来。
増毛で大食いしたせいか。

仮眠場所を探していたら、道の駅 おびら鰊番屋に到着。
ありがてぇ。ここで寝よう。



自転車を停めて観光交流センターにイン。
ベンチで横になった瞬間、爆睡。

15分後。

すっきりしたアタマで走行再開。
古丹別川を渡って国道239号へ。
空に雲がどんどん増えてきた。
ちょっと心配。

苫前イン。
クラウドファンディング熊の前でパシャ。


写真を撮っていると、バイクの兄ちゃんに話しかけられた。
もうすぐ雨が降るらしい。やっぱりか。
兄ちゃんは雨を避けるため今日中に稚内を目指すとのこと。
バイクは足が速くて羨ましい。
自転車で今日中に稚内はちと厳しい。

「自分はどっかで雨をしのがないとなー」

そんなことを考えながら走りつつ羽幌イン。
過去に利用したライダーハウス吉里吉里をチラ見。


バイクいっぱい。こりゃ無理だ。
諦めてスルーした。

羽幌のメインストリートを通過しながら宿泊先を考える。
欲を言えば憧れの鏡沼海浜公園キャンプ場に行きたい。
が、今から向かうと日没どころか日付が変わる距離。
さすがに厳しい。となると……。

「初山別のキャンプ場に行くか」

羽幌の先にある初山別村には、無料のキャンプ場がある。
日没前ならそこらが限界だろう。
今夜は初山別に泊まることにした。


羽幌の街を突っ切ってさらに北上。
オロロン鳥のモニュメントを通過する。
これ見る時いつも天気悪い。笑


初山別イン。
日没前になんとか到着。
が、すでに暗くなりかけている。
急がないと。
セイコーマートで食料を買ってキャンプ場に移動する。


あっという間に日が落ちた。
が、まだギリギリ明るさがある。
日が沈み切る前にテントを設営したい。

無料サイトで場所を探す。
と、木の下が空いていた。
ここなら雨が降っても木が守ってくれそうだ。

自転車を停めてバッグからテント一式を取り出す。
そして目が飛び出た。
ショックコード切れてんじゃん。
どうやら苫小牧でバッグが落下した時に地面と接触して切れたっぽい。
なんてこった。

幸いコードが切れただけでポールは折れていなかったので、一本ずつ手で繋ぎながら組み立てる。
うう、やりにくい……。


普段の三倍の時間をかけて完成。
めっちゃ歪んでるがもう知らん

テントに入りバッグから着替えを取り出す。
急がないと入浴施設が閉まってしまう。
テントを飛び出して坂の下の建物までダッシュする。

「すみません、本日の入浴受付は終了しました」

ぐはぁ!
仕方がないので入浴は諦めて、コインランドリーだけ借りた。


その後は超絶に汗臭いテントの中で晩飯
降り始めた雨の音を聞きながら、寝袋の中で爆睡した。


(つづく)


留萌管内カントリーサイン一覧