PC5〜PC7
あやうくウンコでDNFするところだった。
約20分のタイムロス。
便意でPCに気づかなかった自分を呪った。
補給もそぞろに再出発する。
このPCでのミスが最後まで自分を苦しめた。
信号待ちしていると、前を走っていた参加者に声をかけられた。
先を譲ってくれるとのことだった。
ありがたかった。だが疲労と慢性的な眠気で足が回らない。
すぐに落ちるのでこのまま走ると伝える。
すると、男性が一緒に走ってくれることになった。
申し訳ない気持ちとありがたい気持ちでいっぱいになる。
2人で早朝の「夕焼け小焼けライン」を駆ける。
空が明るくなり、海の色が黒から青に変わる。
綺麗な景色のおかげでしばし疲れを忘れた。
グゥぅーッ!
空腹は忘れられなかった。
コンビニでパンとコーラを購入する。
本当はゆっくりたくさん食べたかった。
でもPC6でのタイムロスで地味に時間に余裕がない。
それにいつまた睡魔に襲われるかわからない。
補給は最低限にとどめ、先を急いだ。
途中、下灘駅で写真を撮りつつ、PC6到着。
太陽が昇り気温が上がったので、春着に着替える。
ここからもう1人、一緒に走ってくれる方が現れた。
ありがたい。
トレインを組むわけじゃないので速度は変わらない。
でも、誰かと走るのは純粋に楽しかった。
佐田岬の入り口に差し掛かる。
ここからアップダウンの連続だ。
気合を入れる。
実際に走ってみると予想よりは辛くない。
というか、他にもっとしんどいものが。
眠い……。
再び睡魔に襲われた。
たまらずバス停のベンチに倒れ込む。
2人には先に行ってもらった。
5分後、走行再開。
短睡眠で復活する体質でよかった。
急いで2人を追う……つもりだったが待っていてくれた。
制限時間があるのに申し訳ない。
辛抱強く上り下りを繰り返す。
風力発電の風車や道の駅を通り過ぎ、最後の坂を下る。
PC7到着。
長い長い佐田岬が終わった。
PC7〜九四フェリー
思っていたより早くPCに着いた。
これなら一本早いフェリーに乗れるかもしれない。
フェリーは1便/時間。
一時間の差はでかい。
ただ、本当に時間がギリギリだった。
レジ前の適当な商品をつかんで精算する。
レシートを受け取りすぐに出発。
フェリー乗り場に駆け込む。
ギリギリセーフ。
大急ぎで自転車を輪行袋に詰め、乗船。
愛媛から大分までの短い船旅が始まった。
本当は船内で昼食を取るつもりだったが、食品を買う暇がなかったため諦めた。
充電系をセットし、耳栓アイマスクを着用。
準備OK。マッハ爆睡。
それまでためこんだ眠気を一気に吐き出した。
70分後。
大分に到着。
文字通り、最後の山場に突入した。
(つづく)
終わらなかったのであと一回続きます….