「DNSします」
連続パンク。
原因不明。
さすがに心が折れてしまった。
「どうしたの」
「ちょっと待って。 ホイール見てあげるよ」
「すぐ直ればまだ間に合うよ」
「せっかく愛知から来たんだし」
「出走受付は済んでるからDNSは無いしね」
憔悴っぷりが顔に出ていたのか、スタッフの方々が温かい声をかけてくれた。
正直、1000kmブルベを走れる精神状態では全くなかったが、せっかく声をかけていただいたのでご好意に甘えた。
チューブを外し、タイヤを外し。
あーでもないこーでもない。
皆であれこれ確認する。
そして原因が判明した。
犯人は「ニップル穴」だった。
アジリスト固い →
はめるときに押し込む →
リムテープがズレる →
ボントレガーのテープ少し細い →
ニップル穴が露出 →
自転車に乗る→
チューブが穴に圧し付けられる →
チューブが破れる
こういうメカニズムだったらしい。
同じパンクを経験していたスタッフさんが特定してくれた。
正直、まったくの想定外だった。
ニップル穴でパンクなぞ、もちろんしたことがない。
自分一人では答えに絶対たどり着かなかっただろう。
原因が分かったため急いで処置。
ずれたリムテープを元に戻す。
戻しきれない部分はビニールテープで養生。
タイヤをはめて大急ぎで空気を充填。
もろもろチェック……問題なし!
協力してくれたスタッフの方々にお礼を言って大急ぎで出走する。
スタート時刻からすでに30分が経過していた。
(そして道を間違えて正味40分遅れのスタートになった)
(つづく)
AR日本橋の皆さん、 その節は大変お世話になりました。
パンク原因の究明やチューブ交換、ごみの処分なども快く引き受けてくださって感謝してもしきれません。
本当にありがとうございました。