RM427東京1900のこと-2
2日目 水戸
起床。
手早く支度を済ませて出発。
お世話になりましたー。

昨晩ロビーにあった自転車は全て無くなっていた。
みんな出発早いなあ。
てか、俺の計画がズレてんのかな。
コンビニで朝食を購入。
おにぎりやパンを食べながら水戸の街を駆け抜ける。
那珂川を渡り、国道349号→118号へ。
しばらく走って常陸大宮イン。
昨日一緒に走った人たちはこの辺りに泊まったはず。
皆無事たどりつけただろうか。
のどかな道を黙々と走る。
と、次第に道が上をむく。
常陸大宮から磐城棚倉は上り区間。
中部の山に比べれば楽なものだが。
「暑い……」
昨日に比べてやたらと気温が高い。
風はひんやりしているが肌が焼ける。
まだ5月やぞ。
しばらく我慢していたがギブアップ。
ちょうど現れたコンビニに逃げ込んだ。
「はー生き返るー!」
ガリガリ君とコーラで一休み。
朝っぱらから休憩とは我ながら情けない。
が、こうでもしないとやってられない。
それほどに暑い。
ベンチに座って車道を眺める。
何人かの参加者が通過していった。
自分の出発は遅すぎた訳ではなさそうだ。
ちょっと安心した。
走行再開。
前方に見覚えのある自転車を発見。
昨日一緒に走った人だった。
会えると思っていなかったので嬉しい。

合流して二人で福島県イン。
強風と気温にヤラれながら坂を上り続ける。
磐城棚倉を通過。
ここからは下り基調。
細かいアップダウンはあるが今日の山場は越えたはず。
少しほっとした。
その後、いくつかの田んぼと町を通過。
暑さにいい加減うんざりした頃、PC3に到着した。

PC3 安積永盛駅
「これで合ってんのかな」
撮った写真を眺めながらPC2と同じ悩みを抱える。
が、PC2同様、考えても無駄。
心配は一旦置いておくことにした。
PC3を出た先のコンビニで一休み。
日陰に座って昼食をとる。
あまりにも暑い。
サイコンの温度計を確認する。
「33℃って!」
目から湯気出るかと思った。
誤差があったとしても30℃近くあることは間違いない。
「残りはイージーと思ってたけど、やっぱ甘くないな」
煮卵をかじりながら気を引き締めた。
走行再開。
この辺りは特に何があるわけでもない。
県道114号に乗って黙々と走る。
福島市イン。
この辺りは奥の細道1000でも走った。
当時の事を思い出しながら町中を通過する。
「……ん?」
道向かいの学生と目が合った気がした。
助けを求めるような視線だった。
「ちょっと戻りまーす」
一緒に走っている人に声をかけてUターン。
少し戻って学生に声をかける。
「何か困ってる?」
「自転車の調子がおかしくて…」
やはり困っていたようだ。
ママチャリを預かりクランクを回す。
スッカスカ。
なんじゃこりゃ。
あれこれ確認したが、原因は分からなかった。
「力になれなくてごめんねー」
「とんでもないです、ありがとうございました!」
うーん力になれなくて悔しい。
ママチャリの知識も学ばないと。
福島市の中心地を抜け、伊達市を通過。
途中で他の参加者と合流。
国道349号に乗って阿武隈川沿いに出る。
少し走って宮城県イン。

辺りには木と川しかない。
野生動物とかバンバン出そう。
日没時刻が刻一刻と迫っている。
明るいうちに少しでも先へ進みたい。
何もない暗がりをひたすら走る。
下り基調にも助けられ良ペースで川沿いゾーンを脱出。
そのままの勢いで角田市も通過する。
その後は阿武隈川を渡って亘理を横断。
常磐自動車道をくぐって岩沼海浜緑地線に乗る。
名前と裏腹に、海も浜も見えない。
明かりのない夜道を延々と走る。
「おー明かりだ」
どれくらい走ったか。
海浜緑地が終わり、明るくて広い土地が見えた。
仙台空港だ。
ようやく市街地ゾーンに復帰。
長かったー。
家や街灯がある有り難さ噛み締めながら街中を通過する。
次のPC4のクローズ時間は何時だっけか。
確認のためブルベカードを探す……が無い。
サコッシュに入れたはずのブルベカードが無い。
うそやん。
脱力感が全身を襲う。
失意でぼんやりしつつコンビニに立ち寄る。
「……あったぁぁッ!!」
カードは反射ベストの胸ポケットにあった。
カードを入れたサコッシュを胸ポケットに突っ込んだ際に、ポケット内に落ちたようだ。
よく風に飛ばされなかったものだ。
昼間に学生を助けようとしたのを神様が見ていたのかもしれない。
サンキュー神様。
感情が乱高下して疲れたのでついでに休憩。
晩飯を食いながら時間を確認する。
「うーん、ちょっと遅れてるなー」
昼間の暑さが影響したか。
この日は石巻快活で寝る予定だった。
が、石巻まではあと50km。
到着は間違いなく日付をまたぐ。
さて、どうしよう。
「多賀城の快活で寝るかー」
石巻に行けないことはない。
が、今回は長丁場。
序盤の無理がどう影響するかわからない。
なにせまだ1300km以上走らなくてはならないのだ。
ここは距離より休息を優先し、すぐそばの多賀城快活で寝ることにした。
走行再開。
街中を抜けて七北田川を渡る。
仙台港をかすめ、多賀城の快活クラブに到着。
シャワーや洗濯を手早くすませ、ささっと眠りについた。
(つづく)

塩分補給で尻尾の塩まで食った

のどかな田んぼ道