デブとブルベとロングライド

デブが走ったブルベとロングライドの記録

北海道に行ったこと(2021年夏 ツールド道南)-7

 

パンクしていたのは大学生だった。
タイヤはチューブラー。
シーラントでは穴は塞ぎきれなかったらしい。

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ボトルホルダーに鼻セレブが挿さってる……



ダメ元で穴を絶縁テープで塞ぐ。
その後、空気を充填。
8気圧ほど入れたがじきに抜けるだろう。
空気がある内に宿泊先に行くよう伝えて別れた。

……かったのだが。

なぜか雑談を始めた。
全然立ち去ろうとしない。
いやいや。
就活中とか。連絡先とか。
タトゥーっぽいインナー着てる理由とか。
どうでもいいから。
早くしないと空気抜けちゃうから。
俺も行きたい場所あるから。
さっさと行かせてくれ。

結局、雑談は終わらず空気は半分くらい抜けた。
ばかたれぇ。

尻キックしたい気持ちをグッと堪えて最充填。
早く宿行ってと伝えて学生と別れた。


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新日本海フェリー乗り場に到着。

これにて北海道一周の旅、完結。


ドタバタで感傷的な気分は吹っ飛んだ。
でも自己満足より人助けの方が大事。
優先順位は間違わない。


さて、北海道一周は終わったが旅はもう少し続く。

今日の目的地は手稲
まだ30km弱あるので先を急ぐ。

小樽の市街地を抜けて少しヒルクライム
きつくはないが車がかっ飛ばして怖い。

朝里、銭函を抜けて手稲イン。
辺りはすっかり真っ暗だ。
……ただちょっと暗すぎる。なんか変。
端とはいえ手稲も札幌。
こんなに暗いもんかね。

少し考えて気づく。まん防か。

地方ばかり走っていたので忘れていた。
北海道も一部地域にまん防が出ている。
ということは……
もうじき飯屋が一斉に閉まる!

慌てて前方のみよしのに駆け込んだ。

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ラストオーダー1分前。
危なかった……。

食後はいつも通り風呂屋へ。
汗を流して疲れを癒す。
その後はネットカフェに移動。

最後の宿がネットカフェとは何とも味気ない。
が、どうせおっさんの一人旅。
目を閉じて開けて出ていくだけ。
屋根と床さえあればいい。


10日目

最終日。
移動距離は少ないのでゆっくり準備する。

コンビニで朝食を済ませて走行開始。
国道337号から国道231号へ。
2019年に走った道で石狩へ向かう。

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長い坂を越えて祖父母の墓、到着。

サイクルウェアでごめんね。
謝りながら掃除する。
暑かったので水は多めにかけた。

これ予定は全て終了。
あとは愛知に帰るだけ。
長い坂を再び上って札幌に戻る。

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さらに南下。
途中のみよしのでラスト餃子。
今回の旅は餃子ばかり食ってるな……。

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恵庭を越えて千歳イン。
自衛隊前を左折する。
南千歳駅前を通って最後の直線へ。

トンネルをくぐって新千歳空港、到着!

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走行距離は合計1335km。
過去最長。
長い道南の旅が終わった。


自転車を降りて入り口前に移動する。
荷物をおろして輪行準備を開始。
警備員が見に来たけど気にしない。

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カウンターに荷物を預ける。
お次は風呂で汗を流して着替え。

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ダラダラしてたら時間が結構パツパツに。
慌ててラーメン道場ダッシュ
弟子屈ラーメンの席が空いたので滑り込む。

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味噌うっま。
大盛りにしときゃよかった。


食後はお土産コーナーへ。
職場用の菓子をいくつか買った。
そうこうしている内にタイムアップ。

保安検査を済ませて搭乗口前で待機。
座席に座ってテレビを眺める。
愛知の雨は止んだようで一安心。

ほどなくして搭乗が始まった。
座席は最後尾なので真っ先に乗り込む。

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復路は窓際の席を予約した。
おっさんでも夜景は楽しみだ。
シートベルトをはめて窓の外を眺める。
席に座ったらなんだかどっと疲れが出た。
無事に旅を終えた安心感だろうか。

発進。離陸。
北海道が遠ざかっていく。

2年目のコロナ禍。
社会は相変わらず混乱したまま。
でも人は少し変わってしまった。
昨年まばらだった座席も今年は満席だ。

もう明かりはほとんど見えない。

次に来るときはどうなっているだろう。
できれば全便が満席でマスクのない世の中になっていてほしい。


3年前までは普通だった光景を途方もない夢のように感じながら、気がつけば眠りに落ちた。

 

 

(おわり)

 

 

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愛知に帰るまで気づかなかった。タイヤぼろぼろ