デブとブルベとロングライド

デブが走ったブルベとロングライドの記録

乗鞍高原を走ったこと


乗鞍高原を走ってきた。

当初は夏頃を予定したが暑くて先送りに。
9月も暑かったためまったく気が向かず。
ただ、乗鞍高原に入れるのは10月まで。
これ以上先延ばすとシーズンが終わってしまう。
来年まで待つのはしんどいので重い腰をあげて行ってきた。

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昼すぎに三本滝駐車場に到着。
乗鞍は走りたいけど坂は嫌い。
頂上に最も近い駐車場からスタート。 


少し走るとすぐに視界が開けたのでパシャ。


すでに結構な高地なせいか、樹木が少ない。
ストレスが少なくて助かる。

さらに坂を上る。

と、急に腹が減り始めた。
そういや朝から飯を食ってない。
このままじゃハンガーノックになる。
慌てて近くにあった冷泉小屋へ。


きれいな景色とカレーパン。
いいね。

帰りにも寄ることを伝えて走行再開。



勾配は思ったほどきつくない。
が、いつもより呼吸が苦しい。
標高2000mならそりゃ多少は苦しいか。

ただ、息苦しさよりも気になったのは気温
現時点で13℃。
じわじわ低くなっている。
防寒着は持ってきたが足りるだろうか。


位ケ原山荘前を通過してさらに上ると、景色が次第に岩や高山植物ばかりになってきた。

道路の山側には防護フェンスが。
ところどころひしゃげており真下にはフェンスの金属片が転がっている。
てことは最近の落石なのだろうか。
……こっわ。
急いで通り抜けた。


「雲が出ちゃったなぁ」

畳平に近づくにつれて視界が真っ白に。
上り始めた時点でわかってはいたができれば晴れてほしかった。


県境ゲートに到着。

気温7℃。
むっちゃ寒い。
さっさと移動しよう。

と思ったら他の人に話しかけられた。
ブルベのことを色々と質問される。
汗で体が急速に冷えていく。
早く山小屋いかせて!

唇が紫になったころ、ようやく解放されて畳平に到着。


「寒い!」

気温6℃。
さらに下がった。
しかも強風。
たまらずバスターミナルに避難する。
温かいうどんでも食べよう。


「営業時間はもう終わったよ」


大将の言葉に膝から崩れ落ちる。
まさか15時過ぎで終わるとは。
昼飯は上で食えばいいと思って冷泉小屋ではパンしか食わなかったのに。

売店にもめぼしい食品はなし。
空腹は手が震えるレベルで限界。
とりあえず緊急用に持ってきた速攻元気で命をつなぐ。
備えあれば憂なし。
ただ、備える前に下調べすべし。

土産物を少し物色したのち下山開始。


下り始めてすぐに停車。
手がめっちゃ冷たい。
これ以上冷えたらブレーキングに支障が出る。
危ないので、持ってきた防寒グローブを取り出す。
グローブは風にさらわれて崖下に落ちていった。


なんてこったい。

さすがに素手はキツい。
ただ、不幸中の幸いか、吹っ飛ばされたのは片手分のみ。
右手に夏用、左手に防寒グローブを装着して下山した。
右手が冷気で痛い!

坂を下り続ける。
と、空腹が限界に。
ペダル踏んでないのに何故だ。
ただ無理する理由はなし。
ちょうど位ケ原山荘があったのでイン。
たい焼きを注文する。

皮のぬるさに騙された。
あんこがクソ熱い。
舌を思いきり火傷した。

下山再開。

閉店時間ぎりぎりで冷泉小屋に滑り込み。
コーヒーを頼み、暮れていく山々の眺めを楽しむ。
静かで何もない、豊かな時間。


んで、小屋を出たあとは三本滝駐車場に無事リターン。
その後は湯けむり館で硫黄泉を楽しんだのち帰宅しましたとさ。


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自分が乗鞍に行った数日後に初雪が降った。
自転車のシーズンは事実上終了したらしい。
滑り込みセーフ!笑

(おわり)


岐阜県側はまた通行止めだった