PC2〜PC3
昼食PC。
パスタ、おにぎり、野菜ジュースを貪る。
ちょうど雨が上がったので上半身の雨具を脱いだ。
(路面が濡れているので下は脱がず)
少し食休みして走行再開。
須崎、土佐久礼を通過して七子峠へ。
疲労と眠気でかなりきつい。
ただ景色はきれい。
深い木々の奥に太平洋が見える。
やっとの思いで七子峠を踏破。
すると今度は片坂が登場。
この辺りは町ごとに峠があってかなりしんどい。
必死に坂を上って黒潮町イン。
ヒルクライムゾーンが終わって海沿いにでる。
空はすっかり暗くなっていた。
「頑張ってー」
突然の声援。
道の反対側を見ると、スタッフの今野さんが。
ありがたやー。
暗くて何も映らない(笑) pic.twitter.com/OClw5uRbhb
— Hayato KONNO (@hayavusa) 2021年4月17日
その後も暗い道を走り続けていると闇の中にJoyfulが登場。
どうやら街に到着したようだ。
ということは。
ようやくPC4のローソンに到着。
長かったー。
PC3〜PC4
晩飯は近くのすき家で食べた。
(Joyfullは激混みだった)
今回初のコンビニじゃない飯。
半日濡れて過ごしたせいか、温かいだけで妙に美味しく感じた。
食後を済ませた後は着替え。
夜用に持ってきた防寒着をサドルバッグから取り出す。
着替えはぐっしょり濡れていた。
防水バッグに穴が開いていたらしい。ちっきしょう。
濡れたウェアから濡れたウェアに着替えて走行再開。
国道321号をひた走る。
四万十川を通過。
遠くの空で雷が光っている。
雨が降らないことを祈りながら走り続ける。
波と風の音がうるさい。
星はめちゃくちゃきれい。
雨上がりの澄んだ夜空にたくさんの星が輝いている。
以布利町の手前で国道を外れて県道27号イン。
するとコースがいきなり魔境と化した。
空を隠す木々。路面にちらばる落ち葉、枝。
こんなもんキレイな獣道やんけ。
心の中で盛大に毒づく。
(当日は雨後&強風でもっと酷かった)
突然、視界の端で何かが光った。
光の方向を凝視する。
視線の先ではランドヌールが謎の祠に頭を突っ込んで仮眠していた。
(光ったのはランドヌールの反射ベスト)
「あんたが優勝!」
心からそう思った。
こんな心霊スポットみたいな場所の怪しい構造物内で寝るとかマジか。
心臓が剛毛すぎる。
野生動物とか虫が怖くて自分なら絶対できない。
大の字で眠るチャンピオンを尊敬の眼差しで見つめながら先へ進んだ。
獣道を抜けて再び海沿いに出る。
意外と建物があることに驚く。
ただ人の気配はない。(夜中なので当たり前)
静かな道を走っているとある建物が目に止まった。
お遍路さん用の無料宿泊施設。
めちゃくちゃ惹かれた。
が、素通りした。
ここはお遍路さんのための施設。
遊びで利用するものじゃない。
それにお化け屋敷みたいで怖い。(こっちがメイン)
気持ちが変わる前に宿泊施設前を全力で駆け抜けた。
宿泊施設を見たせいか眠気が大爆発。
一気にストレスに変わった。
イライラで体が痒い。もう走りたくない。
体をかきむしっていると、またもや前方が光った。
今度は誰が寝てるのか。
顔を上げて前方に目をこらす。
スタートしてから300km。
四国最南端に到着した。
(つづく)