デブとブルベとロングライド

デブが走ったブルベとロングライドの記録

北海道に行ったこと(2022年夏 ツールド道北 オトンルイにさよなら)-3


ズガガガガッ


後方で引きずり音が鳴り響いた。

慌てて振り返る。
リアキャリアとパニアバッグが、リアエンドのダボ穴を起点にしてジャーマンスープレックスを食らっていた。(写真は撮っていない。それどころじゃなかったから

降車。確認。
そして事態を把握。

ジャーマンスープレックスの原因は「クランプ(固定具)からアームが抜けた」ことだった。

今回の旅行用に新調したラックは一本アーム型。
アームの一方をシートポストに固定し、反対側をキャリア側のクランプに取り付けてリアキャリアを固定する仕組みとなっている。
で、そのアームがクランプの締め付け不足でスッポ抜けたらしい。



家で試走はした。
が、フル積載ではなかった。
仙台で自転車に乗った。
が、空荷だった。
ちゃんと実走と同条件でテストしていれば……。

「バッグに穴空いちゃったなぁ」

地面と擦れた場所が破れていた。
穴は小さめだが、問題は防水性だ。
前線停滞、雨雲接近。
今の北海道で防水性がないのは致命的だろう。

「しゃーない、ビニール袋買うか」

クランプを締め込み、バッグを積む。
地図でスーパーを検索。
近くにイオン発見。よっしゃ。
ナビをセットして走行開始。


どすん。


急に軽くなる自転車。
おそるおそる振り返る。
バッグが一個落っこちている。

慌ててキャリアを確認する。
問題なし。
バッグが単体で吹き飛んだようだ。

Uターンしてバッグ回収。
歩道に上がって点検する。
どうやらバッグの固定具がキャリアの幅に合っていなかったらしい。
ちゃんと実走と同条件でテストしていれば……。
(10分ぶり2回目のパターン)


ポキッ


「もう知らん、先に飯だ!」

午後13時。
未だ苫小牧から脱出できずにいた。



(つづく)


ほっき貝丼で心の傷を癒した


何はなくともソフトカツゲン