度入りのアイウェアを作った。
きっかけはBRM1103近畿600km。
完走後、視界がぼやけて目ヤニが止まらなくなった。
原因はおそらくコンタクトレンズ。
仮眠時以外つけっぱなしだったので目に負担がかかったのかもしれない。
今回は治療なしで症状は収まったが、眼病になると怖い。
コンタクトなしで走れるように、アイウェアに度を入れることにした。
新アイウェアの条件
いま使っているアイウェアはTifosiのPodium XC。
(記事書いてて気づいたけどカタログ落ちしたっぽい)
使い勝手もコスパも良いが、度入れができない。
別売りでインナーフレームがあるようだが、あいにく在庫なし。
そんな訳でレンズと一緒にフレームも替えることにした。
新アイウェアの条件は以下4点。
- 夜間走行が可能
- トンネルを問題なく走れる
- 普通のメガネとしてもギリ使える
- 安価
夜間走行が可能
ブルベは夜も走る。
JIS規格では夜間運転用レンズに必要な可視光線透過率は75%。
てことでJIS基準以上の透過率が必要となる。
トンネルを問題なく走れる
ブルベのコースにはトンネルが多い。
急な明るさの変化に対応しづらい調光レンズは無しとした。
普通のメガネとしてもギリ使える
別途メガネを持ち歩くのは面倒くさいので、輪行時や投宿後でもかけっぱなしにできるアイウェアにした。
安価
ハイカーブレンズは値段が高い。
調べたら5万円前後かかる例もあった。
性能や技術を考えると値段相応なのだろう。
が、戦争しないのでミルスペックとか要らない。
その他、自転車の走行に必要なさそうな高スペックはやめて、その分価格を抑えることにした。
フレーム
上記のポイントを踏まえて以下の2本を用意した。
G-HUTTE05
「グラスヒュッテ」のオリジナルフレーム。
付属パーツが豊富で、ガスケットやゴーグルストラップのほかに度付き用RX-RIMが付いている。
度付き用RX-RIMを使うことでレンズカーブが8C→6Cになり、強度数での度入りレンズが作成可能となる。
「ゴーグル化できて便利そう」と思って購入したままずっと放置していたので、今回活用することにした。
301D
OGK KABUTO 301のレンズ部をオプティカルドック式にした製品。
301の全面レンズだと8カーブだが、301Dは付属のオプティカルドックによって6Cとなり度付きレンズへの交換が容易となる。
G-HUTTE05だけでも事足りていたが激安中古を衝動買いした。
完全に無駄遣い。
レンズ
上述の通り、スポーツグラスの度入りレンズ価格は値が張る。
たとえば専門店の価格だと以下のような例もあった。
結構なお値段。
自分にはとても手が出せそうにない。
今回作るアイウェアは自転車専用。
一回で乗る距離は長いが、乗る回数はさほど多くない。
(トレーニングとかマジでしないので)
なので性能よりもコスパを優先した。
赤札堂
G-HUTTE05用のレンズ作成を依頼。
電話で聞いたら「度数等にもよるが6Cなら多分大丈夫」との回答だったので店頭で相談し、そのまま注文してきた。
なお、店の提案により4Cで作成した。
色はピンクで、透過率は85%。
本当は80%が良かったが、選択肢が85%か75%しかなく、75%だと夜間走行がギリギリすぎるため85%を選択した。
レンズ代は9000円でコーティング代が4400円だった。
(防傷、耐熱などのセットコーティング)
コーティングは無くても良かったがペイペイが20%ポイント還元中だったので盛った。
ブルベとかでよくアイウェアをアスファルトに落とすし、眼鏡したまま風呂入ったりするので、防傷耐熱コートがあっても損はしないかなーと思って。
レイアップ
愛知県豊田市にあるメガネ・サングラス専門店。
301D用のレンズ作成を依頼した。
301Dは仕様上6Cだが、実測結果により5Cでの作成となった。
301Dは無色の透明レンズを選択。
レンズ代7700円。(専門店なのに安い)
赤札堂と同程度のコーティング代が3300円。(赤札堂より安い)
なお、色入りレンズの場合は+2200〜3300円程度だった気がする。
うろ覚え。
使用感
G-HUTTE05
見え方は普通のメガネより若干ぬらぬらする感じ。
(見え方の言語化って難しい)
ただ走行中は視界が流れるので大して気にならない。
透過率85%だと遮光性はほぼ無いため夜間やトンネル内も問題なく走れた。
RX-RIMがある分、視野は少し狭い。
体をひねっても真後ろが見にくい。
直進する分には問題ないけど、ブルベなどで真後ろにつかれると確認しにくいかも。
バーエンドミラーを一回り大きいものに変えたくなった。
風が若干入り込むが自転車専用品じゃないため仕方なし。
それにそこまで気になる風量でもなかった。
301D
見え方はほぼ普通のメガネ。(透明レンズなので当たり前)
G-HUTTE05同様ドックがある分視界が狭い。
が、G-HUTTE05よりわずかに見やすい。
風の巻き込みはほとんど感じられない。
CFD解析(流体解析)まで行っているし、この辺りはさすが自転車用品を作ってるメーカーといった感じ。
まとめ
今まで「度入りサングラス=高額」と思っていたが、調べてみたら案外安く作ることができた。
レンズの耐衝撃性は普通のメガネと同程度だが、飛び石やカナブン、落車でもなければ問題ない。
どちらのアイウェアも今のところ非常に快適で「もっと早く作れば良かった」と後悔したぐらい。
ただ、ブルベなど人が後ろを走るようなイベントで視野の狭さがどう影響するかは未知数なので、その点は今後の実走で確認する予定。
これで目の負担が減るといいなぁ。
(おわり)
余談:
アイウェアという呼び方が苦手。
ただ遮光レンズを透明レンズに交換したサングラスを何と呼ぶべきか分からなかったのでクッソしぶしぶ「アイウェア」と書いた。
気にしすぎなのはわかってるが、オッサンが無理して若者言葉を使ってるような気恥ずかしさがあって記事を書き終わった今もずっと背中が痒い。笑