2日目 小樽〜
北海道に来たら、最初にまずやることがある。
グーグルマップでコンビニを探す。
これ。
これを飲まなきゃ始まらない。
ソフトカツゲンを一気に飲み干す。
出発の儀式は終えたので、北を目指す。
今回のメインの目的地「宗谷岬」に行くには、ざっくり分けて2つのルートがある。
名寄を通る内陸ルート。
羽幌を通る湾岸ルート。
僕はルートを決めるのがあまり好きではない。
石狩につくまでに決めりゃあいいか、そう考えてペダルを踏んだ。
あっという間に石狩についてしまった。
困った、まだ何も決めてない。
道の駅でポンプで借り、空気を補充しながら考える。
羽幌ルートは、石狩から留萌までトンネルが連続する危険区間がある。それに電車が走っていない。
一方で、名寄ルートは電車があり、いざとなったら輪行が可能だ。
よし、決めた。
羽幌ルートで行く。
せっかく北海道に来たのだ。
多少の困難には挑んでいこう。
僕がブルベ用に加入している傷害保険にはロードサービスが付いている。万一のときはそれを頼ればいい。
そのまま海沿いを行くことにした。
万一の事態はあっさり起きた。
いや裂けるかねタイヤ。
空気入れすぎたか。
とりあえず、予備のタイヤを持ってきてよかった。
2019年はパンク大豊作の年だった(ブルベでもパンクしまくり、それが原因で完走率は20%だった)ので、今回はヤケクソ気味にチューブ5本とタイヤ1本を持ってきていた。
ただ、まさか本当に使うとは。
どんなときも備えを怠ってはいけないと学んだ。
留萌に到着した。
タイヤ交換に手間取ったこともあり、時刻はとっくに15時を過ぎていた。
グーグルマップで自転車屋を探し、空気入れを借りる。
コンビニで休憩後、再び北を目指した。
羽幌につくころには、辺りは真っ暗になっていた。
日中に目星をつけていたキャンプ場は、もう少し先だった。
無料キャンプ場でチェックインがないとはいえ、翌日のことを考えると少しでも早く着きたい。
街灯が少ない町を急いだ。
突然の雨だった。
最初は気のせいかと思ったが、あっという間にそこそこの雨量に。
どうしよう。
グーグルマップを見る。
近くに温泉兼レストラン(というかホテル)があった。
そういえば晩飯の時間か。
避難も兼ねて飯と風呂を済まそう。
ナビを頼りに施設へ向かった。
ここから、計画は大きく狂い出す。
(もともと計画なんてないんだけど)
(つづく)